不動産登記と詐欺の対策【離婚の財産分与や甘いプレゼント】

男女問題と不動産贈与

不動産の知識がない人は詐欺のターゲットになりやすい危険があります。
家族や男女関係の中での贈与・プレゼントを装った詐欺もそうですが、相続などで知識不足が原因のトラブルも。

一体土地とはどのように分けるのか
なぜ不動産詐欺やトラブルが多いのか
もしものときに困らないよう事前に知識を入れておきましょう。

不動産を手にするタイミングはいつが多いのか?

多くの場合は結婚のタイミング(マイホーム)、そして遺産相続時ですよね。

そこでポイントなのが、マイホームを買うときの登記はそれに従って行えばよいだけですがもしも離婚をしたときの財産分与が悩ましいポイントになります。

悲しいですが結婚をすれば離婚をすることもあります。
そして慰謝料というのはその人の稼ぎとか不倫の悪質さで変わるものですし決められた額を払う・もらうだけなのでそこまで頭を悩ませることはありませんが、大事なのは財産分与。
土地や建物も財産に含まれて、それを分ける際の作業は大変です。
慰謝料の計算や財産分与についても記していますが、そこで土地や家を分けるときに関わってくるのが登記ですよね。

不動産の登記って何?

登記というのはその土地や建物の所有者が誰なのかという情報を記録に残すことです。

登記とは、ひとつひとつの土地や建物ごとの所在・面積・所有者・担保の有無(抵当権)等の権利関係を公示すること。

引用:SUUMO「登記(トウキ)の意味・解説」

登記手続きは司法書士に頼むことが多いようです。
なのでもしも離婚時に土地の分与が発生した場合は司法書士を間に入れることがお勧めです。

司法書士とはあまり聞きなれない言葉ですし行政書士とか似た職業もありますよね。
「行政書士と司法書士の違いや内容証明の送り方」でも解説していますが、登記に関しては基本的に司法書士に依頼するのが正解です。

あとは「登記簿」という言葉のほかに「登記事項証明書」という言葉もあってややこしいですよね。
でもこの2つは同じです。

もともとは紙に記入していたため「登記簿」という呼び方が残っていますが、現在ではデータで管理されており、「登記事項証明書」と呼ばれています。

引用:LIFULL HOME’S「不動産登記とは? 費用はどれくらい? 知っておきたい基礎知識」

不動産登記には種類がたくさんある!

不動産の登記とは

そして不動産登記と言ってもそれ一つしかないシンプルなものではなくていくつも細かく分かれています。

たとえば新築の一軒家を買った場合には主に3つの登記が必要で、

  • 建物表題登記・・・建物部分の登記
  • 所有権保存登記・・・建物部分の登記
  • 所有権移転登記・・・土地部分の登記

などがあって自分ひとりで行うのはかなり大変で知識も必要なんですね。

でも覚えるべき基本部分は3種類です。
それが「表題部」「権利部・甲区」「権利部・乙区」です。

  • 表題部・・・その不動産の住所とか面積を記録する。土地と建物で分かれて登録。
  • 権利部甲区・・・所有者が誰なのかや、いつどのように取得したのかも記録。
  • 権利部乙区・・・所有権以外の権利を記録。主に抵当権。

一つずつ見ていきましょう。

表題部はまさに登記簿のタイトルで、どこにあるどれくらいの大きさの土地なのかということ。
その不動産の物的状況を表すものと言うこともできますよね。
新しく建物を建てたときはもちろんのことですが例えば土地の広さが変わった時なども、そこから1か月以内に登記しなおすという義務があります。

権利部・甲区はその土地や建物の所有者を示すもので、実はこれは登記が義務付けられてはいません。
しかしここに記載がないとその土地とか建物が自分のものだと証明できなくなってしまい、そうなるとそれを売ることもできませんし、大きなお金が必要になった時にその不動産を担保にして銀行からお金を借りるということもできなくなってしまいますよね。
なので権利部・甲区を登記しないメリットはありません。

権利部・乙区は「抵当権などが発生した場合に作られるもの」という認識になりますがそれだけじゃよく分からないですよね。
抵当と言う言葉の意味は「担保」です。
なので抵当権というのは、あなたが自分の土地や建物を担保に銀行からお金を借りたとき銀行が新たに持つ権利です。
もしもあなたがそのお金の返済ができなければ銀行はその抵当権を行使し、担保となった土地などを売ることでそのお金を得ることができるのですね。

乙区だけあって、甲区はないということはありません。

引用:イクラ不動産「登記簿謄本とは?表題部や権利部、甲区や乙区についてまとめた」

土地や家を相続・贈与されたときはここに気を付ける!

不動産の贈与や売買での注意点と詐欺
不動産の贈与や売買での注意点と詐欺

家族からの相続や愛人からのプレゼントなどで土地や建物をもらった場合。
上手い話にはわけがあります。アナタは気を付けた方がいいでしょう!

まず確認した方がいいのは権利部・甲区。
そこを見ることで所有者が今誰になっているのかを確認した方がいいです。

売主がより有利な条件で別の買主に二重売買したというのです。先に契約を結んだのは当方。 所有権を主張できるでしょうか。 ~中略~ 残念ながらあなたは所有権を主張することができません。たとえ先に譲り受けても登記を備えていないと,第三者に対する関係ではそれが存在しなかったものと 扱われてもしかたがないのです。

引用:法務省「不動産登記のABC」

そして次に権利部・乙区を見て抵当権が発生していないかを確認しましょう。
もしも所有者がこの不動産を担保にお金を借りていてその返済が滞ってしまうと、この不動産は今後没収されてしまいます。

不動産の詐欺は意外と身近!要注意!

でもこの話を聞いて「ホントに所有者が別人だったなんてことがあるの??」と思ったあなた。
あるんです。
地面師詐欺と言う言葉を聞いたことはあるでしょうか。
有名なのは2017年、地面師のグループによって積水ハウスが60億円以上のお金をだまし取られたという事件がありましたよね。
こんなに大きな会社でもそれを見破ることができないのですから個人も騙されてしまいかねません。

地面師の手口を一言で言うと「土地の所有者のふりをして不動産を売る」というものです。

現地に行っただけでは所有者が誰なのか分かりませんしそれが空き家とか空き地ならなおさらですよね。
「さっきの権利部・甲区を見れば分かるよね??」と思ったあなた!それは正解なのですが、地面師はそこで免許証や印鑑証明書などを偽装してその本当の所有者になりすますのですね。

そしてポイントになっているのが「所有者にお金を渡しただけでは所有権は移らない」というところです。
先ほどの法務省のホームページ記載の事例を見ても、悪質な売り主が複数の人に土地を売ってしまえば、先に登記した人が所有権を得ます。
お金を払ったときじゃなくて法務省で登記申請をしてそれが受理されたタイミングで所有権を得られることになりますが、その頃にはもう地面師グループはどこかに姿をくらませているということなんですね。

買主がお金を売主に渡してしまってから、法務局で書類偽造が発覚し登記申請が却下されるまでの間には、一般的には数日間のタイムラグが発生します。

つまり地面師グループに逃げる時間が発生してしまう事が、この詐欺が成立しやすい理由の一つとなっています。

引用:ウェルスハック「土地所有者を装う「地面師」の手口と騙されないための防衛手段」

なぜ不動産詐欺が成立するのか?

主に地面師などによる不動産詐欺。
それが横行しやすいのにはいくつか理由があります。

その中心的な理由は、先ほども出ましたが「免許証などを偽装してまで所有者のふりをされてしまうとそれを見破るのが難しい」ということなんです。

まず登記簿には所有者の顔写真なんて貼ってません。
その本人を名乗る人が出てきてその身分証まであるのであれば普通はそれ以上疑いませんよね。

そして地面師が狙うことが多いのは空き地だったり人のいない・少ない雑居ビルなどです。
そこをターゲットにすることで現地に下見に来られた時も所有者を知る人と鉢合わせしてしまうリスクを減らせますし、そもそも本当の所有者を知ってる人がいないかもしれませんよね。

そしてなによりのポイントと言えるのが不動産売買や貸借のときは基本的に売る人(貸す人)のほうが立場が上というところです。
みなさんも賃貸アパートを借りるときなどで経験ありませんか?
「この部屋いいなぁ」と思ってもすぐには即決できないとき、不動産屋から「早く決めないと他の人に取られちゃいますよ」と言われてことありますよね。
不動産っていうのはそこに1つしかないので需要と供給で言うと圧倒的に需要の方が強い、つまり売る側とか貸す側のほうが立場が強く出れるんですね。
これが不動産詐欺でどうはたらくかというと、仮にそれを買おうと思ってる側が相手の素性や言動に疑いを抱いたとしても「あなた本当に所有者ですか?」なんて強く言えないわけですよ。
そんなことをして機嫌を損ねられちゃったら「あなたにはもう売りません」とか「もっと早く決めてくれる人にします」とか言われちゃうわけですからね。

不動産詐欺に遭ったお金は返ってこない?

地面師にだまし取られたお金は返ってこないケースも多いと言われます。
とてもひどい話ですが法律上の仕組みが原因になっています。

仮に犯人が捕まって有罪になったとしても、その被害額を被害者に対して弁済するよう警察が介入することはありません。
それは刑事ではなく民事のお話になります。

なのでそれとは別で民事訴訟を起こして弁済を求めることになります。
それを「不当利得返還請求」と言うのですが、それが認められたとしてももう犯人がお金を使ってしまった場合は泣き寝入りになってしまうのですね。
これは離婚後の養育費が8~9割の夫婦で未払いになる実態と同じ話で、無い袖は振れないということです。

これが刑事訴訟であれば決定した罰金は強制執行されて、預金が差し押さえられたりそれでも足りない場合は「労役場(ろうえきじょう)」という場所で日当5千円計算で軽作業を行うことになるようです。
ちなみに罰金刑は分割払いを申し出ることで労役場入りを免れられることもあるといいますがお金が足りないなどといった理由ではそれは認められず、重い病を患っているなどのケースじゃないと許可されない厳しいもののようなので、やっぱり刑事上は扱いが厳しいけれど民事上は被害者にとって緩いということなんですね。

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