離婚活動①慰謝料や財産分与に税金はかかる?贈与税・所得税の話

慰謝料や財産分与に税金はかからない

今回は離婚と税金の話。

離婚によって多くの慰謝料や財産分与を得てもそれに多額の税金がかかると損ですよね。

贈与税や所得税を理解し、離婚というものを税金面から見ていきましょう。

慰謝料・財産分与に税金はかからない!

慰謝料や財産分与に税金はかかるのか

慰謝料や財産分与によって得た金銭には原則として所得税や贈与税は課税されません

そもそも財産分与とは元々自分にも所有権があるものを夫婦間で正式に線引きして分けているだけですので、「相手から贈与された」という分類にはなりません。

精神的損害を埋めるためのお金である慰謝料を所得と定義するのもズレているため、基本的に課税される心配は不要です。

しかし一つ気を付けなくてはいけないのが、金銭ではなく土地や建物・証券などの価値が変動するものを配分する場合です。
当時その不動産や証券を購入した時よりもその価値が著しく上がっている状態で配分し、自分だけの財産として得た場合は、その価値が上がった分に対してのみ所得税がかかります

贈与税とは何?

そもそも贈与税とは何なのでしょうか。
20歳未満の子供がいる状態で離婚をすると養育費が発生しますが、実は養育費はもらい方によっては贈与税がかかります
その線引きについては養育費の相場や注意点のページで解説をしていますので、ここでは贈与税とはそもそも何なのかについて理解をしましょう。

誰かから金銭・不動産・証券などを譲り受けた際にかかる税金が贈与税と呼ばれ、1年の間にもらった金品が110万に足りていないのであれば非課税です。
ちなみにその110万円を基礎控除と言います。
つまり1年の間にもらった財産から110万円を引いた額にだけ贈与税がかかります。

贈与税の税率

贈与税の税率は累進課税制(贈与された金額が高いほど高い税率がかかる仕組み)であり、基礎控除を超えた財産に10%~55%の税率で課税されます。

相対的に見ると他の税金よりも高い税率に設定されています。

その割合は細かく設定されているのですが、たとえば贈与された額から110万円を引いた額が200万円以内なら10%、1000万円以下なら30%、4500万円を超えるなら55%となります。

「110万円以内」にこだわることの意味と事例

贈与税を節税したいのであれば、1年間に贈与する金額を110万円以内に収め、それを毎年分けて贈与すればよいのでは?と考えてしまいます。

それはあまり宜しくありません
まず「本当はまとめて数百万円を贈与するつもりなのに節税のために毎年分割して渡している」というの事実関係が税務署に把握されてしまうと、それは節税ではなく脱税としてメスが入ります。

これには色々な対策があり、正直にまとめて数百万の贈与をして正しい贈与税(数十万円の高額な課税になります)を納めるか、もしくは毎年少しずつ贈与税を納めて税務署に納得させるという方法もあります。
その後者の方法を少し掘り下げましょう。

たとえば毎年100万円~110万円を贈与していたらそれは意図的に脱税をしているのでは?と税務署の目に留まります
贈与税を収めたくないがために額をコントロールしていることは客観的に見て明らかですよね。
なので少し色を付けて150万円程贈与をして、それをしっかり申告して4万円程の贈与税を納めるのです。
税務署からすればしっかり申告をしているうえに贈与税も入ってくるので強気に文句をつけることもなく、そしてこちらからしてもまとめて贈与するよりも数十万円の節税になります。

そもそも贈与税は「生活を維持していく上で必要な贈与」には課税されません
なので月々払う養育費は課税対象ではないのです。
毎月300万円や400万円を贈与していてそれを「生活費だ!」と主張しても税務署は「わかりました」とは引き下がりませんが、子供が複数人いれば合計で30~50万円くらいの金額は妥当な範囲内と考えることもできます。
なので110万円という数字にこだわり過ぎず、何か意図的な脱税をしていなければ生活費として堂々と非課税の贈与を受け取ればよいのです。

贈与税の税率

結婚指輪はセーフ。不意のプレゼントはグレー

「生活を維持する上での必要不可欠な贈与・財産の共有」ならば贈与税がかからないと言いました。
それならば一つ心配になってくるのが、結婚時にもらう指輪は贈与税の対象になるのかどうかという点。
指輪は110万円を超えるケースもありますし、別に指輪が無くても結婚も生活もできますので必要不可欠だと胸を張って言えない面もありますよね。

しかしそれは「社会通念上相応しい贈与」と考えられるので、生活をしていく上では不可欠ではないけども結婚指輪は贈与税の対象にはなりません

しかし逆に言うと、普段の生活の中での夫婦間のプレゼント贈与税がかかるケースがあります。
具体的には、不意に200万円の指輪をプレゼントした場合。
これには、明確なガイドラインはありません。
年収数億円の人なのであれば、別に誕生日などではなくても相手に数百万円の物をプレゼントすることも社会通念上不自然ではありません。
しかしさほど年収が高くないうえに冠婚葬祭でもないのに突然高額な金品を送ったのであれば、それは本人はプレゼントと主張しても税務署は黙っていないかもしれません。

支払うのは贈与された側

贈与税というのはそれをもらった側の人が収める税金です。
「贈与したから」ではなく「贈与されたから」ということですね。

そして注意すべきなのが、AさんからもBさんからも贈与をされた場合はその複数人からの合計額に対して贈与税が計算されます。
一人一人に110万円の控除枠が設定されているわけではありません。
また1回1回ではなく1年間トータルで110万円までが控除枠です。

なので仮にたくさん愛人がいてそれぞれの愛人は気を遣って毎年110万円未満の贈与に収めてくれていたとしても、全ての愛人からの贈与が110万円を超えていれば贈与税は非課税ではなくなります。

贈与税は夫婦でも他人でも発生する。法人からなら「所得税」に。

贈与税というのは親族から受けた場合も他人(友人・会社の同僚)から受けた場合のどちらも課税されます。

ちなみにですが贈与する側から見て20歳以上の直系の親族(正確には子か孫)に贈与した場合は、それ以外のケースと比べてやや税率が軽減され、優遇されています。

こんなことを考える人はあまりいないかもしれませんが、会社からもらう給料を給与ではなく贈与としてもらえば、所得税よりも贈与税の方が安いので節税になる(この場合は節税ではなく脱税ですが・・)というズルい考えを持った人もいるかもしれません。
しかし個人名義ではなく法人から贈与された金品は、贈与税ではなく所得税が課せられます。(もちろん雇用関係が無くともそうなります)

借金をチャラにしてもらった際もかかる

例えばあなたに500万円の借金があり、何かしらの理由でその借金の返済を免除してもらった場合は、それは「500万円分の金品を贈与されて返済に充てた」と扱われ、500万円分の贈与税が課せられます。

生命保険金には贈与税・相続税・所得税のどれかがかかる

生命保険・死亡保険によって保険金が発生した場合は、それまでに毎月払っていた掛け金は誰が払っていたのかによってどういった税金がかかるのかが変わってきます。

たとえば夫にかかっていた生命保険金は夫が自分で払っていたとしましょう。
そして夫が亡くなってしまって妻が保険金を受け取れば、それは相続税になります。

ただし生前の保険料を妻が払っていたのであればそれは所得税になります。

また妻が払っていて受取人が子供になっているのであればそれは贈与税になります。

なのでここまでをまとめると、配偶者が亡くなった時には税金は発生しますが離婚時には基本的には税金はかからないというものになります。
最近は離婚活動=リコカツという言葉も生まれ離婚が少しでも増えるのではというムーブメントもありますよね。
離婚は常に後ろ向きなものではなくて新しい人生を歩んでいくためのリスタートと前向きに捉えるのも間違いではありません。
それぞれ80年~100年近い人生を楽しんで生きるために一度の離婚を引きずるのはナンセンスかもしれませんね。
こういった記事やあとは離婚を早く実現させるための別れさせ屋の利用なども参考により自分らしい生き方を模索していければいいですね。
別れさせ屋の別れさせる方法や評判なども確認してみてください。

プレゼントに贈与税が発生する場合を解説

夫婦間での贈与にも税金がかかる?

場合によっては夫婦間の贈与でも税金がかかるケースがあります。
夫婦の財産は共有だから税金はかからないのでは?と思いがちですが、一部ではその考えは適用されないのですね。

具体的には

  • 夫婦間の口座で多額の金銭がやりとりされている
  • 旦那が全額出資した不動産などの資産の登記上の持ち分を妻も持つ

という場合などです。
まず上のことに関しては普段の生活費なのであればなんら問題はありませんが日常的に数十万円~数百万円のお金が流れている場合はそれは生前贈与とみなされてしまい、110万円を超える分に関しては贈与税がかかります。

そして2つ目のものに関しては少しややこしいですが、お金持ちの夫婦などで考えられるものです。
たとえば5千万円の土地や建物を買ったとして、そのすべてを旦那さんが支払ったとしましょう。
それは旦那さん名義であれば問題ないですが、法務局で登記をする際に少しでも奥さんも所有権を保持するとそれは生前贈与となります。
しかしこういった不動産の贈与に関しては実は控除があるのです。
それを見ていきましょう。

2000万円までのおしどり控除(配偶者控除)とは

先ほどの例でも不動産の贈与には税金がかかると述べましたが、実はその不動産の贈与が2000万円までは非課税なのです。

夫婦は共同で生計を立てていくという考えがありますから、不動産の取得に際してはちょっとした税制所のサービスがあるのですね。
ではこの不動産の配偶者控除、通常おしどり控除と呼ばれるものの条件を見ていきましょう。

  1. 贈与をした時点で入籍日から20年以上経っている
  2. 国内の住居用の不動産の取得費用、もしくは既に所有している物件の名義変更である
  3. 贈与を受けた日から翌年の3月まで住み、その後も住み続ける予定である
  4. 過去に配偶者控除を利用したことがない

という4つをすべて満たす場合において適用できる、2000万円の大きな控除です。
年間110万円の贈与税の基礎控除と組み合わせると2110万円まで非課税ということになりますね。

条件を見ていきましょう。
まず1つ目のは分かりやすいですね。結婚してから20年経っていないとダメです。
もちろん事実婚では適用外になります。(事実婚や内縁の違いについてはこちらを確認してください)

2つ目は少しややこしいですが、今回新たに住居用の不動産を取得した時に払った費用やこの先払い続けるローン、そして既に所有している物件の名義を奥さんのものにした場合に、2000万円までは税金をかけずに贈与できますよというものですね。

3つ目はあくまでそれは自分が住むための住居を対象にしたものなので家賃収入を得るための不動産投資などは対象外ということですね。

そして4つ目についてですが、このおしどり控除はその夫婦間で1回だけ使えます。
2回は使えません。
そしてその1回の贈与で2000万円ということであり、たとえば贈与した金額が1500万円程度だったとして500万円余っているからといってその残り500万円の非課税枠をまた別に使うということはできないようです。仮に同じ年のうちに500万円をなんらかで贈与してもそれは適用外ということですね。

贈与税と相続税の違い

ここまで贈与税に関して色々とまとめてきましたが、贈与税と対になる税金として相続税というものがあります。

相続税はその人が亡くなった後に財産を相続するときにかかる税金ですね。
なので生前なら贈与税、死後なら相続税です。

このページでまとめてきた贈与税は、実は相続税の抜け穴を埋めるために作られた後出しの税制度なのです。
つまり相続税がもとになっているのですね。
もし相続税にも興味がある方は相続税とは?親の財産を相続するときの税率の話も読んでみてくださいね。

離婚活動の大切さ

2021年に北川景子さん主演で「リコカツ」というドラマが放送されましたよね。
離婚活動の略で今まで聞きなれない言葉でした。
就職活動の就活から始まって、自分の人生の締めくくりとしての終活、恋愛活動の恋活などどんどん活用されていっていよいよリコカツですね。

ただしこれってかなり大切なことです。
離婚をするときの準備というのはどれだけ細かいところに気が回る人であっても絶対抜け目があるほど複雑で面倒なものです。
それに離婚の手続きだけがするべきことではありません

離婚後に最も重要なことは、経済的に自立することです。

引用:SiN「子連れで離婚したい専業主婦が準備すべきこと!養育費をもらうためには?」

離婚した後は自分自身でお金を継続的に稼がないといけませんから、離婚の条件を有利にすることだけに時間を費やすわけにもいきません。
結婚している状態であれば扶養義務などもあるので、なのでできるだけ前もって準備をしておくことが何より重要です。

タイトルとURLをコピーしました