離婚調停・裁判の弁護士費用の相場調査

弁護士費用の相場

離婚問題で弁護士を間に入れるときにどれくらいお金がかかるのか。
相場を調査しました。

離婚の弁護士費用の4つの内訳

扱う事案(調停なのか裁判なのか)によって変わってくるのはもちろんなのですが、そもそも相談をしたらどういうときにどれくらいのお金がかかっていくのかを順を追って見ていきましょう。

相談料は無料~1時間1万円程度

一番初めにかかるお金が相談料ですよね。
実際に足を運んで対面で相談したり、コロナ以降は非対面の相談も増えてきたでしょうか。
相談料は無料としている弁護士事務所もありますがそれは相談内容によっては有料のケースもありますし、一律で1時間当たり5千円や1万円程度のお金がかかるところもあります。

無料のほうがお得だと思いがちですがそこでお金がかからないということは別のところで割高になっていると考えるのが普通ですから美味しい話だと飛びついてはいけません。
逆に相談料として1時間当たり2万円以上のお金を設定しているのは相場よりかなり高いですからあまりお勧めしません。
どういう弁護士事務所が良いのかは迷うところですが浮気問題に強いお勧めの弁護士事務所のまとめも見てみてくださいね。

弁護士の相談料や着手金
弁護士費用の種類と相場

着手金は返還されない費用

どこかの弁護士事務所に相談した結果ここに頼もうと思ったら次に支払うのが着手金です。
着手金とはその名の通り着手を始める前に払う手付金で、その先どんな結果になっても返還はされません。
動くためにかかる人件費や経費や手数料などとしてのお金ですね。

協議離婚を弁護士に依頼した場合の着手金の相場は、10万円~30万円程度です。

ちなみによくCMで見る「過払い金の返還請求は我々にお任せください!」という弁護士事務所の広告がありますよね。
そこには「着手金は無料!」と宣伝しているところもあります。
なぜそんなことができるかというと過払い金の返還請求というのは結構手続きが簡単で全体の業務自体も、他の案件と比べるとすぐに終わることが多いようなのであまり人件費や経費が掛からないのですね。
なのでその請求が成功してお金が依頼者のものとに帰ってきたときに弁護士事務所に払うマージンだけでも経営が成り立つということ。

基本的に浮気による離婚や個人間の民事紛争を着手金0円で請け負ってもらえるケースは稀と思ってよいです。
もしそういうケースがあればそれはほぼ確実に通常よりも成功報酬金が高い割合で設定されていますから最終的にどちらが得なのかをしっかり見極めてから利用しましょう。
勘違いしてはいけないのが、弁護士の先生は確かに正義の味方という立場ではありますが彼ら彼女らもビジネスでやっているということは忘れてはいけません。
弁護士先生というのは他の仕事よりも給料が高いというイメージがありますがなぜいつの時代もそんな高給取りでいられるのかというところにも目を向けると良いかもしれませんね。

成功報酬金の割合を事前確認

着手金を払って弁護士さんに動いてもらったあとに相手から慰謝料などを勝ち取れた場合、そのうちの何%かを弁護士に払います。
それが弁護士への成功報酬金です。
あらかじめ「報酬金は10万円!」と金額が決まっているケースよりも「もらった慰謝料の10%」というようにパーセンテージで設定されていることの方が多いようです。

あとは忘れてはいけないのが、離婚が成立したときには色々なお金の支払い義務やその金額も決めることになります。
慰謝料はその代表的かつ中心的なものですが、他にも財産分与や未払いの婚姻費用、子供がいれば養育費などなど。
慰謝料・財産分与・婚姻費用など離婚にかかるお金まとめも先に覗いていただくとこれから先のお話も分かりやすかもしれません。

さて報酬金が実際にどれくらいの割合なのかは事案にもよりますが、着手金とのバランスにもよりますので一概に言えない部分が大きいのですね。
たとえば着手金が高額で報酬金が安い場合や、その逆もあるからです。

なので離婚問題の着手金と報酬金の合計の目安を載せておきます。

離婚問題の着手金+報酬金の相場

協議離婚が成立した場合・・・30~50万円程度

離婚調停が成立した場合・・・50~70万円程度

離婚裁判が成立した場合・・・50~80万円程度

※ただしそれぞれ「慰謝料」「養育費」の獲得に成功した場合はその10%程度が相場、「親権」の獲得に成功した場合は10~20万円が別途報酬金として発生することが多い。

※協議離婚の場合は公正証書を作成するのがお勧め。その場合は別途1~2万円が必要。
公正証書については示談に強制力を持たせる公正証書とはへ。

離婚を進めるときの手続きは1つではなくて3段階あります。
協議離婚→離婚調停→離婚裁判ですね。
協議離婚はなにやらそれっぽいネーミングが付いていますがぶっちゃけ「当事者の話し合い」なので弁護士を間に入れる必要というのはそんなにないのですね。

自分たちの話し合いで解決すれば40~50万円程度のお金を浮かせることができるので、多少こちらの本来の要求額より下がってしまったとしても自分たちで協議離婚で決着させるのも良いのではないでしょうか。
離婚の進め方に関しては離婚の流れと進め方。協議や調停の違いも見てみてください。

離婚が成立した時の細かい要件の一つに「親権」もあります。
お子さんがいるときはどちらがその親権をもって共に暮らす権利を得るのかです。
これはかなり重いことですし重要視する人も多いでしょう。
なのでそれを希望通り獲得できたかどうかによって報酬も変わってくるのですがもしあなたが夫であり普段仕事に出ていて奥さんの方が主に子育てをしてきているという今までの経緯があるのであれば、ほぼ確実に奥さんが親権を得ることになります。
これは奥さんがよっぽど普段の私生活に問題があって子供に悪影響を及ぼすことが誰の目から見ても明確という状況でもない限りは覆らないものです。
仮にどれだけ優秀で高額な弁護士を雇っても同じですね。
しかし親権にも2種類あって監護権を得ることができれば普段子供と一緒に過ごすことはできます。
親権で争う可能性がある場合は親権はどちらが得るのか?親権の種類とは?もどうぞ。

遠方に出張してもらった時の弁護士日当

弁護士日当とは何か
弁護士日当とは

弁護士さんの日当をこちらが負担しなくてはいけない場合もあり、たとえば離婚を争う相手とは今既に別居していて相手が遠方に移り住んでいる場合ですね。

弁護士さんが遠くに出張に行くたびに目安として3~5万円の日当がかかります。

ちなみにその金額には交通費とか宿泊代は含まれていないことの方が多いようで、それらはまた別に負担することが多いようです。

弁護士費用以外の負担もチェック

「離婚が長引けばお金がかかる」とは多くの人が思うことかもしれませんが、それは弁護士費用がかかるからだと思っていませんか?

確かに協議離婚→調停→裁判と進むにつれて弁護士費用は徐々に高額になっていきます。
離婚裁判は1~2年かかるものですからお金がかさんでしまうのもうなずけますよね。

しかし特に旦那さん側が注意するべきなのが婚姻費用です。

婚姻費用とは夫婦が同じレベルの生活を維持するために、稼ぎがある方が相手方の生活費を負担することです。
夫婦間には婚姻費用の負担義務というものがあり民法上でもしっかりと書かれています。

籍が抜かれていない以上は夫婦なのでその義務がなくなったわけではなく、仮に別居していたとしても発生し続けるものです。

つまり離婚がまとまらないまま何か月・何年と過ぎているその期間もずっと相手の婚姻費用を負担することになります。
お互いの収入にもよりますが1か月あたり5万円前後となるケースが最も多いようです。

弁護士費用自体はさきほどの枠で囲ったようにせいぜい100万円程度には収まります。
別途親権や慰謝料の額にもよってかさんではきますが、それはこちらが欲していたものが得られたということなのでマイナスになるわけではありませんよね。

しかし毎月5万の婚姻費用が2年で100万円以上になりますからそれと同程度のお金が発生していることになります。
このようにあまり軽視できないのが離婚調停・裁判中の婚姻費用の負担です。

弁護士を利用する際の費用相場

ここまで離婚問題を弁護士に一任する場合の費用をまとめましたが、それ以外の問題を相談した時の費用の目安もついでにまとめました。

労務問題・・20万円前後+報酬20%

労務問題とはたとえば給料の未払いだったり残業代をごまかしているなどの労働上の問題ですね。

場合によってはそもそも未払い額が少額になるケースもありますがその場合は着手金が安い・もしくは無料で報酬金がその分高く設定されている弁護士事務所をお勧めします。
着手金の相場が10~30万円の間であることが多い分野なのでたとえば20万円程度の未払いのために弁護士を雇うのは得策ではないですよね。

相続問題・・着手金30万円前後+報酬金15%前後

遺産相続の配分を当事者同士で話し合う場を遺産分割協議と言いますがそこに弁護士を介入させる場合や、法定相続人は最低限度の相続配分は法律により保証されていますがそれを請求する遺留分減殺請求を行う際などに弁護士に頼むことが多いです。

実は相続問題は弁護士会によって報酬規程があってそれを参考に決められることが多いです。
依頼した方の取り分がどれくらいなのかにもよってその報酬のパーセンテージが変わってくるようですがだいたい15%程度を報酬として払うことが多いです。

相続問題については相続税の税率や得な相続のもらい方誰が遺産の法定相続人になるのかを見てみてください。

交通事故・・着手金無料~20万+報酬15%前後

交通事故の加害者に慰謝料を請求したりこちらが加害者になってしまった場合の相手方への補償の際に弁護士を間に入れることが多いですよね。

まず交通事故に関しては着手金を無料にしている弁護士事務所が多いです。

そしてそもそも皆さんの多くが入っている任意保険には弁護士特約が付帯されていることが多く、相場で200万円~300万円までの弁護士費用は保険会社が負担という条項が付いているでしょう。
なのでほとんどの場合で着手金も報酬金もかからないのですね。

もし任意保険に入っていなかったり弁護士特約が付いていない場合は、まず着手金が無料のところを選んだほうがいいです。
今の時代は少し探せばそういった弁護士事務所が見つかるでしょう。
そして報酬の目安に関しては実は先ほどの相続の項目でも紹介した弁護士会の報酬規程は相続専門の規定ではないので交通事故でも同じ規定に沿って決められることが多いです。
なので目安として15%くらいが報酬金として弁護士に払うお金になります。

それ以外の法律トラブルも報酬規程に則る

ここで書いた以外の問題も、一般的には弁護士会の報酬規程がベースになります。
なので着手金30万程度、報酬は勝ち取った額の15%程度ですね。

法テラスってなに?

法律問題でよく聞く「法テラス」。
簡単に言うと

法律問題のハローワークと言えるかと思います。

仕事先を探したいときは公共職業安定所ですよね。
法律問題の相談先を探したいときは法テラスこと「日本司法支援センター」に行きましょう。

法テラスの利用方法と料金
法テラスの利用方法

日本司法支援センター

通称法テラスで、国が運営している法律の駆け込み寺。
勘違いしがちですが法テラスにいけば弁護士と話せるわけではありません。
じゃあ法テラスは何をしてくれるのか。
やはりそれはハローワークと同じで仲介や紹介なのです。

法テラスの仕事①簡易的な見極め

刑事事件は基本的に管轄外となります。
なので詐欺にあったり暴行を受けたりしたら法テラスじゃなく警察に相談にいきましょう。

民事事件での相談事が対象で、具体的には社内トラブル、相続問題、不倫による男女問題、消費者問題(詐欺じゃなくて債務不履行)などです。

そういった悩み事を抱えた状態でいくものであり、法テラスではまずはあなたのその相談が本当に法律トラブルなのかをチェックしてもらえます。

残念ですがそれは法律に反する行為とはいえない個人間のいさかいと判断されてしまったら、法テラスではもうそれ以上のサポートは望めません。

法テラスの仕事②法律事務所の紹介

持ち込んだ相談事が法律問題だと判断されれば適した弁護士事務所を紹介してもらえます。
しかし自分で選ぶことはできません。
なのでその点ではハローワークよりもちょっと自由度はないものですよね。
まあ自分の中で相談したい弁護士事務所が決まっているのであれば初めからそこに相談すればよいですからね。

ここまでを見ると、特にこの②は自分でやってもよさそうなものです。
①で自分の相談事の大枠を判断してもらえるくらいしかメリットがないじゃないか!と思いがちですが、実は法テラスを通して弁護士事務に相談することで弁護士費用を一時的に立て替えてもらえるケースがあります。
それを見てきましょう。

条件を満たせば一時的に弁護士費用を立て替え

まず勘違いしがちなのが【一時的な立て替え】であって【肩代わり】ではないです。
なので今は法テラスが弁護士費用を払ってくれますが今後分割で返していくことになります。
あとはそれは着手金や実費などが対象であり、裁判を開く際の合計1~2万円程度の印紙代や勝訴した場合に得られた損害賠償のうちのいくらか(相場は10%)に該当する弁護士への報酬金はその場で自己負担します。

弁護士費用のうち着手金は30~60万円程度は見ておいた方がいいですからそれを分割で払えるのは得と言えば得です。

ただし条件が3つあります。

  1. 収入が目安25万円程度
  2. 貯金+自宅以外の不動産や有価証券が目安200万円以下
  3. その相談事が、訴訟した結果勝訴の見込みがあること

の3つです。
1と2の収入や財産の上限はあなたに同居している家族が何人いるかによって変わってきます。

あと誤解されがちなのが、実は法テラスには「無料相談ができる条件」というものもあって、それは今述べた「弁護士費用を一時的に立て替えてもらえる条件」とほぼ一緒なのですが1つだけ違いがあって、無料相談ができる条件の「2.財産の上限」には不動産や有価証券は含まれません。
建て替えを利用するときは自分の貯金額だけでなくて自宅以外の所有不動産や持っている株式などの時価も含まれますので少し条件が厳しくなるのですね。
要するにお金があるなら建て替えは利用できないということです。

3に関してはそのままの意味で、明らかにこちらに非がある相談事などの場合は法テラスのジャッジで弾かれてしまうかもしれません。

一つの問題で相談は3回まで

先ほども少し言いましたが法テラスを無料で利用できることにも条件があって、収入や資産が一定の水準以下じゃないとだめです。
そしてその条件を満たしていたとしても同じ問題ごとによる無料相談は3回までと定められています。
歯医者さんに通うくらいの回数の範囲内でこの後どうするかと決めるということですね。

さてここまでこのページでは弁護士費用を見てきましたが、場合によってはその一部でも相手方に請求することができるケースがあります。
詳しくは弁護士費用は相手に請求できるのかどうかものぞいてみてくださいね。

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